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記と紀

きとき

古事記の「記」は言偏で、日記の記でもあり、国内向けの物語として書かれた。

初出
国家と近所(2025年9月1日)

日本書紀の「紀」は糸偏で、漢文で書かれ、海外向けに日本を紹介するものだった。日記の記は内向きのほうを使っているが、では本当の意味でインナーなものはあるのか。プラトン『パイドロス』でソクラテスは話し言葉のほうが魂に近いと言うが、それを書き記したのはプラトンであり、デリダはその複雑さを読み込んだ。魂そのものの、誰にも向けられていない言葉などなく、常にすでに誰かに向けられている。だから対内/対外という区分けも本当は無効なのではないか。荘子itは「日本書紀を略したら日記だ」という言葉遊びから「日本書紀のオルタナティブとしての日記をやっていきたい」と言う。

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