三すくみのヴァンパイア
さんすくみのゔぁんぱいあ
映画『罪人たち』の話から。
番組より
契約するってことはつまり魂を売ることみたいなことになって、実際ヴァンパイアになってもいいこともあって、それは永遠の命をもらえるんだよね。
ヴァンパイアの方はむしろ黒人たちに対しても仲間だよっていう感じで来るし、お前らも永遠の命もらえるのがいいんでしょうみたいな、クー・クラックス・クランに殺されるよりは全然いいでしょみたいな。
この項目について
黒人たちが森の中の廃屋でブラックミュージックを聴きながら踊っているところにヴァンパイアが来て「僕たちも入れてくれ」と言う——勝手には入れず、言質を取られると入ってきてしまうという定番の設定。荘子itはそれを、黒人たちの音楽に契約書を持ってくる音楽産業のメタファーとして読む。契約する=魂を売ることだが、その代わり永遠の命がもらえる。作中では、ヴァンパイアになった側はヒップホップミュージシャンになり、ならなかった側はブルースミュージシャンをやり続ける。さらに面白いのは、黒人たち/KKKに代表される白人至上主義者/ヴァンパイアという三すくみになっていること——ヴァンパイアは黒人たちに「仲間だよ」と言って近づき、KKKに殺されるよりはいいでしょうというスタンスを取る。西部劇で無法地帯にも土地の権利証があるのと同じで、契約が大事というのがアメリカの独特さだ、と。
この項目が出てくる回
関連項目
- パラグラフパッド福尾が書くときに一番困るのは、あるところまで書けてそのセンテンスをどう終わらせるか、一度終わってしまったセンテンスを次にどう始めるかという、すごく細かいところで手が止まってしまうこと。
- ダイモンを感じるかどうか何かが確保されているわけではないのだから、神というより悪魔のイメージのほうがしっくりくるかもしれない、という話から。
- 限りなく書きながら録る沖縄のホテルに缶詰で、明後日のライブ用の歌詞を書いている。
- カルトを減らして神を増やそう加藤さんの『福音派』をめぐる対談の結論として出てきた標語。
- 恵まれていることと欠けていることが同時にある荘子itが自分の生い立ちについての歌詞を書きながら考えていること。
- ハイデガーとフランクルが同じ構造になってしまうカフェのトイレに貼ってあったポエムの写真をXに上げたらバズった。
- 罪人たち『ブラックパンサー』の監督が撮った、ブルースの歴史×ホラーという変わった映画。
- 福音派加藤さんの著書。