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うずまきと貨幣

うずまきとかへい

伊藤潤二『うずまき』の単行本巻末に、佐藤優が書いた解説。

初出
交換様式F(2025年5月19日)

番組より

とにかく何かに吸い寄せられるときはトランス状態で吸い寄せられてしまうみたいな、その怖さ、本当の本質的な怖さみたいなのを書いてるから、それが面白いんだっていう話をした。

全部現実の世界の何かではないんだけど、とにかく人がそれに引きつけられてやまないっていうもの。

この項目について

漫画の批評ではなく、ほとんど見立てだけで書き切っていて、 「うずまきとは、マルクスの資本論における貨幣である」という話になっている。 貨幣になぜか人が引きつけられる—— 相対的に持っていればいい、という次元ではなく、 ただ無限に貨幣に向かっていく。それもフェティッシュな理由でしかない。 それは初期作『富江』で男たちが惹かれていくのと同じ構造で、 性的な欲望も貨幣も形が見えやすいだけで、 うずまきに通じている—— 現実の世界の何かではないのに、人が引きつけられてやまないもの。 荘子itはそれこそが伊藤潤二の本当の怖さだと言う—— 背筋が凍る怖さではなく、 「我々はこうやって喋っているけれど全部おためごかしで、 何かに吸い寄せられるときはトランス状態で吸い寄せられてしまう」という怖さ。

この項目が出てくる回

関連項目

となりで喋られていたこと

韻を踏んでいること

この項目に言及している項目