うずまきと貨幣
うずまきとかへい
伊藤潤二『うずまき』の単行本巻末に、佐藤優が書いた解説。
番組より
とにかく何かに吸い寄せられるときはトランス状態で吸い寄せられてしまうみたいな、その怖さ、本当の本質的な怖さみたいなのを書いてるから、それが面白いんだっていう話をした。
全部現実の世界の何かではないんだけど、とにかく人がそれに引きつけられてやまないっていうもの。
この項目について
漫画の批評ではなく、ほとんど見立てだけで書き切っていて、 「うずまきとは、マルクスの資本論における貨幣である」という話になっている。 貨幣になぜか人が引きつけられる—— 相対的に持っていればいい、という次元ではなく、 ただ無限に貨幣に向かっていく。それもフェティッシュな理由でしかない。 それは初期作『富江』で男たちが惹かれていくのと同じ構造で、 性的な欲望も貨幣も形が見えやすいだけで、 うずまきに通じている—— 現実の世界の何かではないのに、人が引きつけられてやまないもの。 荘子itはそれこそが伊藤潤二の本当の怖さだと言う—— 背筋が凍る怖さではなく、 「我々はこうやって喋っているけれど全部おためごかしで、 何かに吸い寄せられるときはトランス状態で吸い寄せられてしまう」という怖さ。
この項目が出てくる回
関連項目
- 生き様2.0福尾がXで言い出した、まだ実態のわからない概念。
- 交換様式F柄谷行人の交換様式Dから始まる話。
- ファクトとフィクションとフェティッシュ三つとも、ラテン語の「作る」という動詞から派生している。
- エビデンスなきファクト**エビデンスがしっかりある情報など、もともとほぼない。
- レイバーとワークの切り離せなさアーレントのレイバー(労働)/ワーク(制作)/アクション(活動)の三区分から。
- 立場を分けるのはナンセンス「実存的か、社会的か」という分け方をめぐって。
- 未来にアウトソーシングする交換様式Dも、シンギュラリティ論も、終末論も、救世主待望論も、 未来にアウトソーシングしているという意味では同じだ、と福尾は言う。
- お金がなくなっても別の権力の形が残る成田悠輔が『令和の虎』に出て 「**希望金額はマイナス1億円です。