人間原理の復活を求む
にんげんげんりのふっかつをもとむ
ワールドカップのVAR判定について。
番組より
全部ファウル取るわけにいかないから、本当にだから完全なる突き詰めた政治だけが残るみたいな。
だから人間原理の復活を求むって感じだよ。人間がやってるんだから人間が裁こうよって、それを人間が見て判断しようよっていう。
この項目について
ゴールの4手前の局面で足を引っ掛けていたからとゴールが取り消される——そんなファウルは無数に流されているのに。荘子itが構造を言う——あらゆる場所に監視カメラがあって全てのプレイを逐一見たら、おそらく大半のファウルは見逃されている。審判はもともと不合理な判定者で、政治がないわけがないし、むしろ政治がなければ何も裁定できなかった。それが不合理ゼロの地点まで見えてしまうと、全部ファウルを取るわけにはいかない以上、完全に突き詰められた政治だけが残る。福尾は人間原理の復活を求むと応じる——人間がやっているんだから人間が裁こう、それを人間が見て判断しよう。人間がやることを非人間的な解像度でジャッジすることの正当性の方が、本当は調達するのが難しいはずなのに。誤審が伝説になりようがなくなる、とも。
この項目が出てくる回
関連項目
- 地元の最高の先輩濱口竜介について荘子itが言うこと。
- 恥をかかせないための作法黒沢清の時代劇の、いつでも白黒フィルムに繋げられるような厳格な様式について。
- きついと思うかどうかはお前次第村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』に出てくる格言——Pain is inevitable but suffering is optional。
- 店員と全く交わらずに楽しいモバイルオーダー問題、タッチパネル問題として嘆かれることについて、福尾は機械化自体は全然嫌ではないと言う。
- これが奇跡ですよと指ささない『急に具合が悪くなる』はギヨーム・ブラックが撮影監督で、スタンダードとワイドの中間くらいの画面サイズで、さり気ないのにビシッと来る。
- 現象学が嫌いケア的な文脈のコンテンツに心理的な負荷を感じる、という話を荘子itが「人によるよね」で回収しようとしたら、福尾から「現象学が嫌いなんだよな」という「マジでこいつしか言わないタイプの理由」が返ってきた場面。
- そっちにも心はあった黒沢清の時代劇について。
- 過保護になることでタフネスが抜け落ちる福尾が書いた『カホ』の書評について。