疎という一文字
そといういちもじ
流行語大賞の話から、「ソとミツ」が流行語だったらかっこいい国だ、という流れになる。
番組より
疎ってめっちゃいいじゃん。一文字だしね。過疎の疎だけど、質素の素、字は違うけど質素の素みたいな。基本的に質素な感じ。
おろそかにするとかさ、うといとかさ、何かにうといとか、そういう読み方もする字なんだけど、それも好きなんだよね。うといっていうのが特に好きみたいな。
この項目について
「密は遅いよ、3密から5年後だ」——実際コロナ禍で始まった本ではあるのだが。そこから「疎」の一文字をめぐる語呂の連鎖が始まる。過疎の疎、質素の素、素っ気なさの素、粗いの粗、そして祖先の祖。「一文字だし」「根源的な感じがする」「疎シットだしね」。さらに訓読みへ移って、おろそかにする、うとい。「うといっていうのが特に好き」と福尾は言う。似ているから繋げるのではなく、音が同じだから隣に来てしまう——換喩的に飛んでいくがそのまま実演されている場面でもある。
この項目が出てくる回
関連項目
- 言うべきこと製造機インターネットも、ポッドキャストも、カルチャーも、アカデミズムも、「言うべきこと」を無数に生み出し続けている。
- 沈黙が悪じゃない状態界隈なり領域なりを作った上でそこを閉じると、その中に言うべきことがぎっしり詰まっている状態になる。
- 本当に言いたいこと言いたいことの内容で勝負する局面ももちろんあるが、そんなにしょっちゅうはない。
- 構造を追い切れないことが気持ちいいヒップホップのビートは、音楽理論で譜面に起こそうとするとかなり変なことをしている。
- 程度の差を本性の差として捉え返す言うべきことが密な空間と疎な空間を程度の差ではなく概念として分ける、という話の背景にあるもの。
- びっくりさせながら読んでもらう10万字20万字の文章を読んでもらうというのは、それだけのコストを払ってもらうことだから、何らかの報酬系が刺激されないと読んでもらえない。
- ドラムのないラップbilly woodsをはじめとする最近のアングラのラップの特徴として、ドラムのないビートがある。
- 処方箋を出さないと精神論に翻訳される三宅香帆の本が「半身で働こう」という処方箋を提示するのに対して、『置き配的』が明確な処方箋を提示しないのは、ある種の誠実さとしてやっているつもりだ、と福尾。