立ち上げ恐怖症
たちあげきょうふしょう
福尾が自分の症状として言い出す。
番組より
特に最近の小説とか最近の映画とか見ると、冒頭数十秒でもうなんか、何立ち上げてんだろって、立ち上げんなよって思ってた。
何立ち上げるんだって素直にわからないんじゃなくて、てめえ何立ち上げてんだよっていう怒りね。
特になんか最近の小説の一行目とか読むと、もうそれだけでなんか立ち上げようとしてると思って、それでなんかもうなんかちょっとアレルギー出ちゃうみたいなところがある。
この項目について
映画が見られない、小説が読めない、乖離感がある——特に最近の小説や映画を見ると、冒頭の数十秒でもう「何立ち上げてんだろう」「立ち上げんなよ」と思ってしまう。何を立ち上げているのか素直に分からない、ということではなく、「てめえ何立ち上げてんだよ」という怒りに近い何かで、なぜそんなことをしているのか分からなくなる。小説なら一行目を読んだだけで、それだけで立ち上げようとしていると思ってアレルギーが出てしまう。昔のものなら全然大丈夫で、荘子itはそれはコンテクストのなかに埋め込まれているからではないか、と返す。翌週の回でも、口に出したら相対化できて楽になった、と語られる。
2025年9月29日の回
前の回で話題になった福尾の症状。映画やゲームを「立ち上げる」ことができない。話してみたら相対化できて楽になった、名前をつけると意外といい、と二人は言う。『8番出口』は何も立ち上がらないところから始まってゲーム的な反復のなかで面白くなってくるので、立ち上げ恐怖症にいい、とすすめられる。
2025年9月29日の回
映画やゲームを立ち上げることができない、という福尾の症状に名前がついたもの。話すと相対化できて楽になる。「立ち上げフォビアの人、いるんじゃないですかね」。リスナーからの真っ直ぐな共感はあまりなかったらしい。
この項目が出てくる回
関連項目
- 行くまでの道中も含めて鈴木忠志の演劇を利賀村まで見に行くことについて。
- 知っている人間がこんなふうに見える大学1年生のとき、TaiTanたちが劇団の1年生公演をやったのを見て、涙が止まらなかったという話。
- 世界は病院である鈴木忠志の演出の特徴は車椅子演劇で、役者がみんな車椅子で移動する。
- 3割打者と2割5分打者福尾が最近落ち着くのは、自分に全然関係ない世界のことを解説しているYouTubeだという。
- 知らないことがいいことでも悪いことでもない状態靖国の話をしたり日本の話をしたりしていて、「大事だと思って喋っているんだけど、本当かな」とふと思ってしまう、と福尾。
- 淡々と人が喋っているのを聞いていたいコテンラジオやゆる言語学ラジオのような教養コンテンツが来ているのは、教養の復権という話ではなく、ある程度長い、変な高低のないコミュニケーションをずっと聞いていられるということでしかない気がする、と福尾。
- 遡って見つけたものを起源として祀らない日本的なものを求めて考え抜いた末に、素朴に右派的な結論に行ってしまう——中島岳志の縄文の本も、國分功一郎の『原子力の哲学』も、その解毒作用の本として読める、と荘子it。
- 鬼滅の刃とシャーマンキングの違い『鬼滅の刃』は、古き良き日本的なものと近代化・個人主義の波が同時に来ている大正時代を舞台にしていて、鬼舞辻無惨たち鬼は西洋風の格好をした不老不死=個人主義の極北、炭治郎たちは仲間や家族のために戦うというイデオロギー闘争として読める。
この項目に言及している項目
- 一生一ミリも貢献しない福尾がお金をもらって書いた最初の文章は、建築批評のウェブメディア「10+1」でのヴェネツィア・ビエンナーレ日本館カタログの書評「プロジェクション(なき)マッピングあるいは建てることからの撤退」だった。
- うる星やつら ビューティフル・ドリーマー文化祭前日を繰り返すループもの。
- カードゲームみたいな批評つまらない批評は「ここでこの名前を出す」というカードゲームになってしまう。
- 川村元気『8番出口』の監督。
- 完全なる首長竜の日福尾は黒沢清のなかで一番好きなくらい好きで「アホらしさ」「愚直さ」がいいと言う。
- 靴ひもにGショック近所を散歩していたら、前をものすごく腰の曲がったおじいさんが歩いていた。
- 区民ホールの子供向けの舞台王様の耳はロバの耳、星の王子さま。
- 純子ネバーダイ荘子itの妻が担当編集をしている漫画家・地球のお魚ぽんちゃんがネットに出した40ページほどの短編。
- 世界の果てからこんにちは鈴木忠志が率いるSCOTが、富山の利賀村で毎年やっている演劇祭のメインの野外劇。
- 強い解釈を持っている人の話が面白い批評好きのあいだには「テクストをちゃんと読もう」「解釈や一般的なイメージに逃げず、細部を見れば解釈を超えるものが出てくる」というセオリーがある。
- 八月の光どうしても入ってこなくて途中でやめていたが、読み直したらとんでもないと思った。
- 8番出口ゲーム原作。
- 発見であって作為ではない『8番出口』が面白いのは、ゲームの画面とキューブリック『シャイニング』という遠いと思われているものの相似形を「発見」して、それをそのまま愚直にやっているから。
- 藤本タツキ米津玄師との対談動画で、レゼは「女の子の好きな要素だけを詰め込んだ」と本人が言っていた。
- 本好きの壁福尾が勝手にそう呼んでいる現象。
- 前からも後ろからも読める絵本荘子itが覚えている絵本に、右から読むと青鬼の視点、左から読むと赤鬼の視点という、戦争をモチーフにした作りのものがあった。
- 三宅香帆「本好きの壁」を越えた人。
- ランダムに日記に飛ぶボタン3年分の日記を丸ごと一冊にする本の企画が動き出した。